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社会人一年目(37年前)のコトである。近所で鉄工所を営む伯父が、家に来た。
「こーちゃん、今度の土曜日、会社休みか?」
「休みなら、[仕事]を手伝ってくれ」
土曜の朝、作業用のトラックで迎えに来た。同乗し、作業現場に向かう。
「こーちゃん、(現場へ行く前に)ちょっと寄り道するぞ」
「ココが、先週まで作業していた現場だ」
店舗兼住宅の真新しい建物だ。一階店舗の入口の前に立ち、ドアの上の[ヒサシ]を指さした。
「アレは、オレが作った[ヒサシ]だ!」
「どうだ?」
「こーちゃんは、大企業で働いている」
「きっと、立派な[仕事]をしているのだろう」
「(ところで)自分のやっている[仕事]を、」
「こーちゃんは、子どもに、どう伝えるのかな?」
「いまやっている[仕事]を、子どもに、どう説明する?」
「子どもに、言葉で理解させるのは、難しいぞ」
「オレは、(子どもに)自分の[仕事]を、見せてきた」
「『コレはオレが作った〇〇だ』とね」
「それから、自宅の作業場では、」
「毎日、オレが[仕事]をする姿を、見せてきた」
「子どもの観察力は、すごいぞ!」
「親の姿を見て、とてもうまく真似する」
「アーしろ、コーしろ、と言っても、一切聞(効)かないが、」
「オレのやっていることを、しっかりと[自分ごと]にする」
「子どもは、親の[背中]を見て育つ」
「こーちゃんも、子どもの前で、[背中を張る]ことになる」
「[父親]として、オレは[仕事]する[背中]を見せてきた」
「こーちゃんは、どうするのかな?」
[2018年] |
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塾 長
(ピカイチ先生) |
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