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PM2.5問題の対策として、集塵機能付きの空気清浄機が売れている。テレビに映し出された量販店の風景を見ながら、高1の娘に質問した。
「あの空気清浄機は中国で作られているのでは?」
「(そうだとすると)」
「空気清浄機を買うと、PM2.5の発生量を増やすのでは?」
「(お前は)どう思う?」
少し間を置き、娘が答えた。
「(言いたいことは)わかるが、日本人はそんなこと考えない」
「(なぜなら)日本人は自分のことしか考えないから」
原発事故の国会事故調査委員会委員長(黒川清氏)へのインタビュー記事を思い出した。
原発政策には、政・官・財・メディアが一体となって同じ方向へ進む「規制の虜」と言われる現象があった。
日本人は、「所属している場」と「個人の属性」が異常に密着しているタテ構造の社会で、責任ある立場の人が責任を果たさない、責任をとる覚悟ができていない。それが、想定できたはずの事故を想定しなかった原因だ。(毎日新聞02/18より)
想定外の娘の言葉に、返す言葉を失った。
タテ構造の社会に染まっていない次世代の若者には、現役世代の日本人がチョンマゲ姿に見える。現役世代の日本人だけが、時代に取り残されているのでは?
折しも、上場企業の新社長に多くの同世代が就任した。時代の流れの中で、自分世代の立場、いまやるべきことの責任と覚悟、を改めて再確認している。
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