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東京駅の新幹線ホームで、列車の到着を待っていた。列車が到着すると、車内清掃が行われ、折返し運転となる。
車内清掃の迅速さは、現場の清掃員が努力をコツコツと積上げた結果である。段取の良さ、道具の機能性、異常時の協力体制など、学ぶことが多い。現場は背中で語るので、観察力が欠かせない。
お客全員の降車を待ち、現場の清掃員が車内へ突入する。時間との勝負だから、1秒も無駄にできない。その機敏な動きと同時性は、全車両へ一斉突入となる。
目の前の清掃員だけ、ホームで待機している。車内に残っているお客の様子を、窓越しに確認している。赤ちゃん連れのお母さんが、乳母車に子を乗せ、降りる準備をしていた。
一緒に様子を見ていた娘(高2)に質問した。
「車内清掃の迅速さは、素晴らしいね」
「清掃員の努力の結晶だね」
「ところで、この迅速さを見て海外の人は驚くそうだ」
「自分の国では、こんなことできないとね」
「なぜ、海外ではできないのかな?」
海外経験のない娘が即答した。
「すぐに降りないお客が多いから」
「正解! 冷房の効いた車内は居心地がいいとか言ってね」
「床を汚す人が多いので、清掃も大変だそうだ」
「ここからが大切なことだ(だから聞き漏らすな)」
「サービス業は、生産者と消費者との共創作業だ」
「(だから)高度なサービス業では、生産者も消費者を選ぶ」
「これからは、サービス業がどんどん高度化する」
「(結果として)消費者は、生産者から選ばれる機会が増える」
「サービス業を共創する仲間(他の消費者)からも選ばれる」
「(私たちは)消費者として、選ばれる準備も欠かせない」
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塾 長
(ピカイチ先生) |
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