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小学生のときの話である。
放課後の遊び場であった空き地に、[カタ屋]さんがやって来た。学校での口コミもあり、遠方からも多くの仲間が集まった。
[カタ屋]さんの商売道具は、自転車に積まれたリンゴ箱ひとつ。地べたにリンゴ箱を置き、お店が完成。リンゴ箱の横に素焼きの[型]を並べ、開店準備も完了。
僕たちは、お小遣いで粘土と色粉を買った。粘土を型に押し込み、動物や乗り物を型抜きして、色粉で彩色する。完成品を[カタ屋]さんへ持ち込み、ポイントを貰う。採点は、[カタ屋]さんの一存で決まる。
僕たちは、ポイントを集めた。ポイントを集めて、より大きな[型]を手に入れようとした。頑丈な空き箱を用意して、点数が表記された付箋紙状の紙切れを、お互いに競って貯めた。
ポイントが貯まるにつれ、学校での会話にも熱が入った。
「○○点貯まったので、○○の[型]と交換するぞ」
「オレは、□□の[型]にするよ」
放課後、張り切って空き地へゆく。
(だが)いくら待っても[カタ屋]さんは来なかった。次の日も、次の次の日も、[カタ屋]さんは来なかった。
(やがて)僕たちは、次の遊びを始めた。
(いつしか)僕たちは、[カタ屋]さんのことをすっかり忘れた。机の引き出しに、紙切れがいっぱい詰まった箱を残したまま・・・・・。
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(ピカイチ先生) |
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