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2011/07/18

自主避難、出発の日


 3月14日夜。明朝の自主避難を前に、15年間の南相馬市での生活を振り返った。人生の節目として、大切な儀式である。

「自然の中で子育てがしたい」の思いから、身寄りもない地での田舎暮らしを始めた。

 習慣や文化の違いから、戸惑い苦労したことも多々あった。その都度、子供らの柔軟さから教わり、助けられた気がする。子育てと言いながら、実は親が子に育てられていたのかもしれない。

「この15年間、一緒で楽しかったよ。ありがとう!」 目先の見えない恐怖への不安の中、これまでの人生を総括せずにいられない。家族一人ひとりに、感謝した。

 唯一の情報源であるテレビを点けたまま、布団をかぶり休息する。眠れぬ夜が明け、最初の目的地である伊達市を目指す。

 避難中でも何が起こるかわからない。未知の地で、緊急事態に遭遇することもある。最悪のケースも想定しておかねば・・・。

 安全は保証されるものではなく、構築するものである。絶対の安全など存在しない。危険とどう向き合い、どう対応するかで、もしもの場合の生死が分かれる。

 自主避難の出発に際し、家族の無事を願い、子供らに伝えた。

「もしもの場合は、自分で考え、一人で逃げろ!」
「そのときには、パパもママも置いて逃げろ!」
「パパもママも精いっぱい逃げるから!」
「わかったかな?」

 快晴、格好のドライブ日和である。バックミラー越しに小さくなる無人のわが家に向かい、「行ってきます」と念じた。



    
[2011年]

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